日本オルゴール療法実施報告

  18, 2013 16:14
当院では、ピア・サポート活動の一つとして、オルゴール療法を行っています。
主に高齢者の入院者さんを対象に行っていますが、 今回は、
小学生の入院者さんにオルゴール療法を体験していただいた記録を掲載します。
尚、内容など、準備・構築中でありますことをお許し下さい。
H.25.2.18 内観療法課 都築誠(薬剤師・歯科医師)
【はじめに】
Z氏(10才代・小学上学年)の男子児童に、オルゴール療法を施行した例を紹介する。
【主訴】
不登校、他人の言葉が気になる、暴言、暴力、偏食、昼夜逆転、生活が不規則。
【家族歴】
 両親との3人家族
【入院までの経過】
 X-1年頃、同級生にからかわれ不登校となった。Aクリニックを受診し‘発達障害’の診断を受けた。それから数ケ月後頃から、インターネット(成人用ウェブサイト)に異常な関心を持ち、母に対して一部の言葉を規制した。その後B病院に通院したが症状改善みられず、対応困難となった為、B病院からの紹介でX年に当院に入院となった。
【入院経過】
 入院時、Z氏は着衣で頭を覆っていた。両親の同意を得て医療保護・隔離入院となり、内観療法導入した。入院3日程で面接者と穏かに会話し、落ち着いた。院内学級ではZ氏が同年代の女生徒を気にするため、離れて座ってもらうなどの工夫をした。
<第1回オルゴール療法:入院21日目(内観終了8日目)自室にて>
[シャボン玉、庭の千草、乾杯]の3曲を1曲ずつ、Z氏自らネジを巻き聞いた。「久しぶりにオルゴールを聞いた。昔、2個オルゴールがあって1つは壊れ、1つは押入れにある。小2から聞いたことがない。癒される感じはする」と話した。素直に協力していた。
<第2回オルゴール療法:入院22日目(内観終了9日目)自室にて>
[シャボン玉、庭の千草、乾杯]の3曲を同時にZ氏自らネジを巻き聞いた。「うるさいだけ。でも乾杯の曲は癒されるかな」と話す。拒否的なところはない。入院31日目で隔離解除となった。
<第3回オルゴール療法:入院43日目(内観終了30日目)デイルームにて>
3曲から[乾杯]を選び、Z氏自らネジを巻いた。「ネジがひっかかってオルゴールが止まったり、動いたりするのかな」、「このポッチに当って音が鳴るのかな」と言い、最後に「何のために聞くの?」と話した。
【考察】
Z氏は「癒される」と話したが、集中して曲を聞くことが無く、オルゴールの歯車をじっと見たり、バネの動きに注目するなど‘機械’の方に興味を持った。本療法により、診断の補助として使える可能性がある。現在、入院時の症状は消失し小弓道療法、ダーツ療法、吹き矢療法さらに通常のプログラム、院内学級などに参加しており、学校への通学準備中である。

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